2013年7月3日水曜日

ハチとポリネシアン

 こないだ、畑できゅうりを抜いてたら、どこからともかく、蜂がぶーんと飛んできたんですよ(__)
 まぁ、畑作業をするときは、長袖の服で作業してるんで、刺されはしなかったんですが、なんで、蜂って、こっちが、それとなく距離をとると、ついてくるんだろうか?

 蟻もそうなんですよね。
 こっちが、歩いてると、踏まれないように、さっと避けるくせして、家帰って、ズボン払ってると、一匹位、付着してるっていう・・。

 生態も、女王を中心とした群れをつくるなど、似ている部分が、けっこうあるんですよね、アリとハチって。

 で、調べてみたら、何のことはない、アリもハチも、同じハチ目の昆虫なんですね。
 言われてみたら、アリとハチって、なんか見た目が、似てる気もしますね。

 ハチって言うと、「ダ・ヴィンチ・コード」の中で、ラングドン教授が、ミツバチの群れにおいて、雌の数は、雄の数を上回っていて、その比率は、黄金比になる(1,618)って、話を思い出すんですが、あれって、どうも、そんな事ないらしいですね。

 ただ、まるっきり、デマなのかというと、そうでもなくて、世代をずっと遡っていくと、雄と雌の比率は、フィボナッチ数列に近づいていくそうです。

 どういう事かというと、例えば、ある雄蜂がいるとします。
 仮に、名前を、「太郎君」とします。
 ミツバチっていうのは、雌蜂は受精卵から、雄蜂は無精卵から、それぞれ生まれるので、太郎君には、お父さんはいません・・可愛そうな太郎君・・(;_;)

 なので、この時点での、太郎君のご先祖様の比率は〈雄0:1雌〉です。

 雌は、受精卵から生まれるので、太郎君のお母さんには、お父さんも、お母さんもいます。
 なので太郎君から見て、二世代前の比率は、〈雄1:1雌〉です。

 太郎君のお婆さんには、お父さんも、お母さんもいますが、お爺さんは雄なので、お母さんしかいないので、三世代前の比率は、〈雄1:2雌〉です。

 これを繰り返していくと、四世代前は〈雄2:3雌〉、五世代前は〈雄3:5雌〉、六世代前は〈雄5:8雌〉、七世代前は〈雄8:13雌〉・・・という具合に増えていきます。

 で、この増え方、なんか見覚え有りませんか?

 1,1,2,3,5,8,13,21,34・・・・

 これが、フィボナッチ数列で、1からスタートして、右の数字に足すと、次の数字になっていくっていう数列で、ミツバチの雄と雌のバランスは、世代をさかのぼっていくと、このフィボナッチ数列にそって増えていくことが分かります。

 そんでもって、このフィボナッチ数列の、大きい方の数字を、小さい方の数字で割っていくと・・。

  1÷1=1
  2÷1=2
  3÷2=1,5
  5÷3=1,66・・・
  8÷5=1,6
 13÷8=1,625

 ・・・って感じで、どんどん黄金比に近づいていきます。

 なので、実際に巣の中にいるハチの割合は、黄金比とは関係ないですが、系統というか、世代をさかのぼってみてみると、その割合は、限りなく黄金比に近づいていくことになります。

 いや~、ビックリですよね?
 何がビックリって、いつものごとく、ハチについてダラダラ書こうと思っていたのに、気づけば、なぜか、俺の枕元に、「ダ・ヴィンチ・コード」の、上・中・下巻が、置いてあるっていう状況ね(^_^;)

 ホントは、こないだ、馬の話をしたし、今日は、ハチとある馬についてのエピソードを書こうと思っていたんですが・・ちっくしょう!ダン・ブラウンめ~(笑)

 とはいえ、せっかくなので、ある馬と、スズメバチについてのエピソードを、なるたけ短めに、紹介したいと思います。
 その馬の名前は、「ポリネシアン」です。

 あるところに、ポリネシアンという、競走馬がいました。
 三戦走った時点での成績は、三着二回、四着一回と中々、勝ち星に恵まれませんでした。

 休養明け、調教を再開すると、どうにも、ポリネシアンの様子がおかしい。
 そこで調べてみると、後躯を麻痺させて、脱毛を引き起こすという、血液の中毒にかかっているという事が、判明しました。

 牧場に戻ってきたポリネシアンの姿は、馬体のあちこちが禿げ上がっていて、それはそれは、見るも無残な姿に変わっていました。

 その後、徐々に回復していったポリネシアンでしたが、心身に負ったトラウマは、大変なもので、身体を動かすと、痛いところがあるポリネシアンは、必要な時以外は、極力、動かなくなってしまいました。

 放牧場では、木陰まで、のろのろと歩いていき、そこで、草をはんだり、木の幹にもたれかかったりいるだけ。

 獣医は、オーナーに向かって、去勢をすすめました。

 そんなある日、ポリネシアンが、寝転んで砂遊びをしていると、一本の木にゴツンとぶつかってしまいました。
 すると、どこからかブーン・・と、羽の音が聞こえます。
 ポリネシアンが、ぶつかった木には、なんと、スズメバチの巣があったのです。

 ポリネシアンは、慌てて逃げましたが、怒ったスズメバチたちは、ポリネシアンの身体めがけて、針を刺しに向かってきます。
 ポリネシアンは、逃げました。
 必死に、必死に、逃げました。

 その後、関係者たちの手によって、何とか、馬房へと避難できたポリネシアンでしたが、その身体は、ハチたちに刺され、ひどい有様でした。

 それから数か月後、ようやくハチたちの刺し傷も癒えたポリネシアンは、久しぶりに、競馬に復帰することになりました。

 そして、ゲートが開くと、ポリネシアンは、今までが、嘘だったかのように、必死に走るようになりました。
 まるで、今でも、スズメバチに追いかけられているかのように、必死に・・。

 スズメバチに追いかけられて、刺された痛みなど忘れ、逃げ回ったことにより、まるで、走る本能が蘇生したようでした。
 そして、見事に、そのレースで、初勝利を飾りました。

 その後も、ポリネシアンは、数多くのレースで力走を重ね、通算五十八戦二十七勝の記録を残して、一九四十八年から種牡馬生活に入り、一九五九年に逝くまでに、三十七頭のステークス馬を出しました。

 ポリネシアン産駒の中でも、一番有名なのは、ネイティブダンサーという馬で、この馬は、競争成績もさることながら、種牡馬としても、たくさんの名馬たちを送り出していて、ネイティブダンサー系として、全世界において、主流血統の一つとなり、現在もなお、世界中で、息づいています。

 ・・という事で、考えようによっては、もし、スズメバチたちが、ポリネシアンを刺さなければ、もしかしたら、競馬の歴史は、変わっていたかもしれません。


 と、まぁ、そんな感じのエピソードがあって、そう考えると、スズメバチではなかったけど、こないだ、畑でハチに刺されといた方が、一生懸命、働くようになったんじゃないの?俺(笑)
 ・・・ま、変わらないでしょうねw

 だって、バカは死んでも変わら(ry


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