今日は、ギリシア神話から、ゼウスについて書きたいと思います。
ゼウスは、ギリシア神話の主神で全知全能の存在と言われています。
全宇宙・天候を司る神で、オリュンポス十二神を初めとする神々の王だそうです。
オリュンポス十二神について書こうと思いましたが、まずは、原初の神々について、ちょろっと書こうかと思います。
とりとめもなく無秩序に広がっている無限の空間カオス(混沌)から、全てが始まります。
このカオスを母胎に、神々が生まれてくるのですが、まず最初に、ガイア(大地)が顔を出し、続いて、地底のもっとも奥まった場所に牢獄タルタロスが開け、神々の中で、最も美しいエロス(愛)がでて、不可視の世界であるエレボス(幽冥界)と、何から何まで真っ暗なニュクス(夜)が生まれました。
こうして、生まれた神たちは、それぞれの力に基づいて、自らの創作活動に入ります。
ニュクスは三人の老婆からなる運命の女神モイライや、両耳の後ろに翼の生えたヒュプノス(眠り)や、オネイロス(夢)といった、夜と共に活動する子を産み、エロスの働きによって、ニュクスとエレボスが結ばれ、光り輝くもの アイテール(エーテル)とヘメラ(昼日)が算出されました。
一方、ガイアも創作活動に入り、最初に満天の星をちりばめたウラノス(天空)を産むと、ウラノスによって我が身を覆わせたガイアは、さらに高山や海神ポントスなどを生みました。
こうして独力で神々を産んだガイアは、次にエロスの力によって、息子ウラノスと同衾して、〈不老不死なる神々〉を生み始めました。
こうしてウラノスとの間に、神々をもうけたガイアですが、百本の腕を待つへカトンケイレスや、火山を神格化した丸い眼の巨人キュクロプスなど、あまりに異形な子たちを、ウラノスは、忌み嫌い、生まれてすぐに冥府タルタロスに押し込んでしまいました。
この仕打ちに憤ったガイアは、鋼鉄の鎌をつくり、これでウラノスの横暴を封じてくれと子供たちに頼んだが、彼らは父の威勢に怯えて、鎌を手にしようとしなかった。
そんななか、末弟のクロノスが、立ち上がった。
そして、クロノスは鎌を手にすると、父の不意を突き、父の陽物を掻き切った。
こうして息子に去勢された(息子に去勢されるってどんな皮肉・・)ウラノスは、権威を失墜し、隠退を余儀なくされ、代わってクロノスが天地の支配権を握った。
ちなみに、この時切除されたウラノスの陽物は海に落ち、やがて美と愛欲の女神アプロディテへと変容します。
天地の支配権をウラノスから奪い取ったクロノスですが、彼は両親から、「お前もまた自分の子によって統治権を奪われるだろう」と予言を受けていたため、それに怯えたクロノスは、血を分けた姉妹で妻でもあるレアが、子を産むたびに、慌てて飲み込んだ。
クロノスとレアの間には、長女のヘスティアを筆頭に、デメテル、ヘラ、ハデス、ポセイドンといったギリシア神話でおなじみのオリュンポスの神々が生まれましたが、彼らは生まれてすぐ、父の胃袋に収められるという悲劇を味わっている。
夫にして弟であるクロノスの非道に起こったレアは、今度生まれてくる子だけは、絶対に飲み込ませまいとして、クレタ島の山中の洞窟に隠れ、その場で赤子を出産して、その上で、クロノスには、襁褓でくるんだ巨石を、「これが生まれた子です」と言って渡したので、クロノスは巨石を子供だと思って、いつものように呑み込んで安心した。
この洞窟で生まれた子供こそ、ゼウスです。
・・・やっと、ゼウス生まれたわ(笑)
ゼウスの事を書こうとして、なかなかゼウスの事が書けないと言うあたりに、自分の文章構成力のなさを痛感させられるっていう・・(^_^;)
あれですからね・・本当はヘラの事を書きたかったのに、ヘラの事を書くなら、旦那のゼウスの事を書こう→ゼウスの事書くなら原初の神々の事を・・って思ったら、本題行く前の前振りが、もはや本題位の量になってしまいました。
クレタ島の山羊山の洞窟で、妖精(牝山羊とも)のアマルティアから乳をもらって育ったゼウスは、いよいよ復讐に立ち上がります。
ゼウスは、祖母ガイアが立てた策略によって、クロノスに吐剤を飲ませ、クロノスの腹の中の兄弟姉妹を吐き出させると、彼らと力を合わせる事を誓うとともに、かつて祖父ウラノスが冥府に封じ込め、その後は、父クロノスが同じ場所に封じていた巨人族のへカトンケイレスやキュクロプスらを開放して味方につけます。
巨人族は、ゼウスには雷霆、ハデスには姿を消す兜、ポセイドンには三叉の鉾といった絶大な力を持つ武器を送って援助をして、こうして戦力を増強したゼウスは、クロノスとの戦いにはいります。
クロノスとの戦争は10年の長きにわたったが、ついにゼウス側の勝利に終わった。
戦後、世界の統治をめぐる話し合いがもたれ、天界はゼウスが、冥界は長兄ハデスが、海原は次兄ポセイドンが治めることとなった。
こうして、支配権を手に入れたゼウスは、ギリシアの最高峰であるオリュンポス山の山頂に宮殿を建て、そこに住むゼウス一族は、人間の血とは異なる神血(イコール)を持つ不死なる存在として、天地の万物を支配する事となった。
その代表がオリュンポスの十二神で、その十二神とは、ゼウスを筆頭に、姉であり正妻のヘラ、兄ポセイドン、姉のヘスティア(のちにディオニュソスと交替)とデメテル、娘のアテナとアルテミス、息子のアポロン、ヘルメス、アレス、ヘラの私生児のヘパイストスに、ウラノスの陽物から生まれたアプロディテの十二神で、ゼウスには他にも、長兄のハデスと、その妻でゼウスの娘のペルセポネという重要な神がいますが、彼らは冥府神なので、一般的には十二神には含まないそうです。
ゼウスは全能の神で、元来は天候を支配する天空神ですが、天を支配するものは地を支配するというルールから、地上のあらゆる権威もゼウスに集約され、人間社会における全ての法や秩序、制度などの支配者へと、姿を変えていきました。
以前、イシスの事を書いたときに、次書くときも女神の事を書きたいと言った俺が、なぜ、ゼウスの事を、今回書いたかと言うと、一つは、ヘラの事を書きたかったからなんですが、もう一つは、このゼウス、凄い神様の割にしょうもないんですよ・・女性関係が(笑)
正妻に、ヘラさんという、貞淑な奥様がいらっしゃるにもかかわらず、女神から人間の女性まで、あらゆる世界の女を追い求め、時には奸計を駆使して関係を結ぶ・・という男としては大変、うらやま・・ウン、ゴホゴホ!!仕方のない部分を持つ神様なんですよ(笑)
で、そのたびに、ヘラに物凄い嫉妬を受けるというパターンを懲りずに何回も繰り返すという、その愛すべき性格に、これは、書くっきゃない!という事で、今回書かせていただきました(^_^;)
例えば、先ほど書いたオリュンポスの十二神の中だけでも、姉のヘラが正妻ですが、別の姉のデメテルとの間にも子供を設け(半ば強引に関係を結んだらしいです)、アテナは最初の妻メティス(思慮)との間にできた子、アポロンとアルテミスは、不倫相手のタイタン族の娘レトとの間にできた子、ヘルメスはアトラスの娘マイアと密かに交わってできた子で、正妻のヘラとの間にできたのは十二神の中では、軍神アレスだけという部分からも、ゼウスの徹底的なスタンスが分かってもらえると思います。
アプロディテとの間にも、子を作っています。
ちなみに、アプロディテの旦那さんは、オリュンポスの十二神のヘパイストスで、このヘパイストスは、ヘラが独りで作った神なので、正式には、ゼウスの子供ではありませんが、それでも息子同然の間柄ですが、その奥さんであるアプロディテとも関係を持ってるあたりさすがです(笑)
ヘパイストスがヘラが独りで作ったっていうのは、どういう事かと言うと、アテナが前妻メティスとの間にできたとき、ゼウスは、祖父母のウラノスとガイアに、メティスがゼウスの子を産めば、いずれ必ず父を凌駕して、地位を脅かす存在となるだろう・・という予見を覚えていたので、メティスごと、その子を飲み込んだのですが、やがて激しい頭痛に悩まされるようになる。
そこで、プロメテウスに命じて、頭部を割らせたところ、頭部から、完全武装の女神が現れ、それがアテナなんですが、ヘラがそれに対抗して独りで作ったのが、この、ヘパイストスだそうです。
十二神だけで、これですから、他の神々や人間の女性まで含めると、さすが我らが偉大な父と言った感じです。
ちなみに、お兄さんのポセイドンも、ゼウスと同じ病気wを持っていて、長髪美少女のメドゥーサに手をだして、奥さんのアンピトリテが怒って、怪物の姿に変えたなんて話もあるそうです。
まあ、もちろん、こういった神話は諸説色々あるので、今日、書かせていただいた話も、若干、違う部分もありますが、今日、書きたかったことは「ゼウス様、マジ、ネ申」って事だったので(笑)、この神の素晴らしさが、皆様に伝わってくれれば幸いです。
大分、長くなってしまいましたね(^_^;)
やっぱこういう話になると、モチベーションが凄い上がっちゃうっていう・・。
といった感じで、気づいたら、もう、日が変わっちゃうので、今日は、ここまで。
次回は、ヘラさんの嫉妬について書けたら・・と思います。
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